くくり罠は「踏板」と「くくりワイヤー」の部分に分けられます。
 踏板には金属製、木製、プラスチック製などいくつかの種類があります。私に踏板の自作はハードルが高いので、私は壊れにくい金属製の踏板を使用しています。金属製の踏板は数年使用していますが1つも壊れていません。何種類か購入してみると、踏板ごとに足をくくれる高さが違うことが分かりました。踏板ごとのくくれる高さについて、比較した記事は別に作成しててみたいと思います。

上の2つが金属製です。最も良く使っています。

 イノシシが掛かっている時にくくりワイヤーが切れたりしたら大事故につながりかねません。狩猟期前にくくりワイヤーを点検し異常があれば交換しています。私のくくりワイヤーの自作方法を以下に紹介します。いくつかのくくりワイヤーを使ってみて、その良いとこどりのくくりワイヤーだと思っています。また、中古部品を使い回しできるように、使用する部品種類や数も可能な限り少なくするよう心掛けています。
 なお、私はAmazonのヘビーユーザなので、道具や材料はネット購入するのですが、ホームセンター等で買った方が安いものが多々あります。安く作りたい方は、お近くのホームセンターで探してみて下さい。

必要な道具

 作成に取り掛かる前に作成に必要な道具を準備しましょう。「ワイヤーを切断・かしめる道具」「電動ドリル」「5mmドリル刃」「2mm以下のドリル刃」「ヤスリ」「ノコギリ」「プラスドライバー」が必要です。

 「ワイヤーを切断・かしめる道具」について、以前は両手で使うタイプのアーム(ARM) アームスエージャー HSC-600を使っていたのですが、据え置きタイプのアーム(ARM) アームスエージャー ベンチタイプ HSC-600BBの方が断然使いやすいです。もったいなかったけど、据え置きタイプに買い換えました。値段が2倍違いますので、本腰で罠の自作を始める方はベンチタイプをお勧めします。

 「電動ドリル」は安いもので十分です。ホームセンターなら数千円で購入できます。「5mmドリル刃」「2mm以下のドリル刃」は100円ショップのもので十分です。

 「ヤスリ」は塩ビパイプにT字の切れ込みを掘るのに使います。そのため両刃のものが使いやすいです。 「ノコギリ」「プラスドライバー」 は100円ショップで揃えましょう。長く使う方はホームセンターで良い物を購入しましょう。

材料の準備

 くくりワイヤーには柔らかいワイヤーを使います。私は麻芯のワイヤーを使っています。1つのくくりワイヤーを作るのに1.5m×2本が必要です。

 シャックルは、くくりワイヤーを立ち木に固定するために使います。1つのくくりワイヤーを作るのにシャックルが1個必要です。

 ワイヤーをかしめる(留める)金具(スリーブ)です。 1つのくくりワイヤーを作るのに 、2本のワイヤーをかしめるスリーブWが4個、1本のワイヤーをかしめるスリーブS(厚型)が1個必要です。スリーブS(厚型)の代わりにワイヤーストッパーを使っても構いません。

 くくりワイヤーには必須のよりもどしです。1つのくくり罠を作るのによりもどしが1個必要です。

 ワイヤーストッパーは押しバネを収納した塩ビパイプの固定、締め付け防止金具に使います。 1つのくくり罠をつくるのにワイヤーストッパーが1個必要です。 締め付け防止金具にもワイヤーストッパーを使う場合は2個必要です。

 塩ビ管に収納する押しバネです。1つのくくり罠をつくるのに押しバネ1本が必要です。押しバネは、20mmの塩ビ管×25㎝に収まるようにするため、外径18㎜×圧縮長250㎜以下のものを選びます。圧縮長が長い場合は、押しバネを切って使うか、塩ビ管の長さを圧縮長に合わせて長くします。
 押しバネには荷重の種類がいくつかあります。自分の体力に合わせて選びましょう。バネはくくり罠の心臓部です。良いものを選びましょう。Amazonでは、私の目的とする押しバネが販売されていないので、日本一安い罠の店で購入しています。

上のバネは、縮んで戻らなくなった粗悪品のバネ

 バネを収納する塩ビパイプには径20mmのものを使用します。他の方は径13mmや16mmを使用していますが、次に記載するストッパーを付けるのと、握力の弱い女性には径20mmの方が扱いやすいです。 1つのくくりワイヤーを作るのに径20mm塩ビキャップ が2個、径20mm塩ビ管25cm×1本必要です。ネットでも購入できますが、ネット購入では単価は安く設定し送料が高く設定してある場合があります。注意して下さい。やっぱりホームセンターの方が安くてお手軽です。

 木ネジは押しバネを一時的に塩ビ管内に留めておくためのストッパーと塩ビキャップの固定用として使用します。1つのくくりワイヤーを作るのに木ネジ2本が必要です。100円ショップのものでも良いのですが、すぐ錆びてしまいますので、ホームセンターでステンレス製の木ネジを買うことをお勧めします。以下に木ネジの大きさの例を載せておきました。太さは多少違っていても良いですが、長さは13mmのものにしてください。

 スムーズに獣の足をくくるための金具です。 1つのくくりワイヤーを作るのに くくり金具が1個必要です。くくり金具を使わない方法もありますが、くくり金具を使った方が、踏板にくくりワイヤーのを付けた際の状態が良く、くくりスピードも速いように感じます。

作り方

 作り方は以下の動画をご覧ください。また、工具、材料、作り方をまとめたPDFファイルも作成しました。合わせてご覧ください。