キンモクセイの花が落ち、堤防からクロダイの姿が見えなくなると、今期の愛知県三河湾のクロダイの前打ち釣りはシーズンオフとなります。今期は、師匠(夫)と2人で35~53㎝までのクロダイを24尾釣ることができました。24尾のうち4尾が50cmオーバーという満足の釣果ですが、ほとんどが師匠(夫)の釣果です。いったい何が違うのでしょうか?
 今期は堤防から見えるクロダイの記録を取ってみました。愛知県西尾市の堤防を約500m見て歩き、見えるクロダイの数を数えました。その結果が下のグラフです。10月に入ってからもクロダイが目視できましたが、10月下旬はクロダイの姿が見えず前打ちでも釣れなかったため、納竿となりました。

堤防を500m歩いて目視できたクロダイの数

浮桟橋や台船の下にクロダイの姿が見えない

 今年、堤防際にクロダイの姿は見えますが、浮桟橋や台船の下にクロダイの姿が見えないことに気が付きました。普段、浮桟橋や台船にはムラサキイガイがたくさん付着しているのですが、改めて観察すると、ムラサキイガイが全く付着していませんでした。
 ムラサキイガイはクロダイの主食と言っても良いほど、捌いたクロダイの胃内容物から出てきます。今期、捌いたクロダイの胃内容物をよくよく見ると、今までムラサキイガイだと思い込んでいたのは、コウロエンカワヒバリガイでした。釣り餌のムラサキイガイについて、愛知県西尾市の釣り具屋さんに状況を伺うと「最近、ムラサキイガイは売っていない。4~5年前ぐらいから地先で獲れなくなってしまった。海が変わって絶えてしまったのかな。」とのことでした。また、漁師さんたちに聞くと「船底掃除する時にムラサキイガイの姿を見なくなったな。」とのことでした。船底にびっしりと付き、「しぶとい」というイメージが強かったので、拍子抜けした感じです。
 三河湾でアサリが育たず潮干狩りが出来なかったり、ムラサキイガイが絶えてしまったりと、三河湾の環境が目に見える形で変わってきているようです。

コウロエンカワヒバリガイ
クロダイの胃内容物。コウロエンカワヒバリガイとカキの稚貝
肛門からあふれ出るカキとコウロエンカワヒバリガイの殻
肛門からあふれ出るカキとコウロエンカワヒバリガイの殻

来年も釣れますように

 今年も事故もなく前打ちシーズンを終えることができました。ありがたいことです。来期も無事に前打ちができますように(体が動くかの心配が第一になっている今日この頃)。
 2020年11月15日からは狩猟期間に入ります。釣りとはしばらくお別れして、イノシシやハクビシンがターゲットとなります。今期の狩猟は、新しいイノシシのくくりワナと新しい中型獣の箱ワナを手に入れました。また、止め刺し用のフクロナガサも新調しました。事故の無いよう十分注意して狩猟したいと思います。

クロダイ正面