7年前、飛騨に一人住まいだった義父が、突然大吐血し緊急手術中という電話がきたのが、次女(中学生)の卒業式当日。主人は県外出張。長女(高校生)は授業中。三女(小学生)は風邪で自宅療養中という最悪のタイミングでした。
卒業式を早々に抜け出し、「お義父さん、死ぬな!」と泣きながら裸足で走って帰宅し、子供たちにメモを残して列車に飛び乗った事を昨日のことのように思い出します。病名は末期の胃がんで、約半年の闘病生活の後、天に召されました。
介護が必要となった時、まずは役所の福祉課に相談してみてください。被介護者の居住区にある福祉課だと様々な手続きも進めることができて一番いいのですが、私は県外からの遠距離介護だったため、自分が住んでいる役場の福祉課にも相談に行き、とてもお世話になりました。
相談に行くときは、被介護者の状況(病名、症状など)や心配なことはメモしていってください。介護は刻一刻状況が変わります。被介護者に聞ける時に聞いておかないと後悔しますよ。
介護に関する総合相談には、福祉課を通して社会福祉協議会内にある地域包括支援センターを紹介されることが多いようです。
社会福祉協議会とは、自治体の社会福祉部門を担っている民間の非営利団体です。その中にある地域包括センターにはケアマネージャー、保健師、看護師、社会福祉士など介護のみならず医療や福祉についても相談できます。
また前もって連絡していれば、車椅子の貸し出しもしてくれるので、岐阜在住のお義父さんが一時退院で愛知の我が家に来たときも、とても助かりました。
短いながらも、いろいろなことがあった介護生活でしたが、役所や社会福祉協議会の存在は私の心に安心を与えてくれました。
突然やってくる介護にも立ち向かう術はあるのだと、頭の片隅に記憶していただければ幸いです。
この本は、突然始まる介護への全般的な対応法が書いてあります。公的機関から民間のサービスまで解説してあるので、「介護なんてまだまだ」と思っている方にも介護の入門書としておすすめです。
今回のお義父さんの介護は「自らの死」というものに関しても考え、エンディングノートをきちんと書くきっかけになりました。興味を持たれた方は別の記事もご覧ください。